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経済学の入門に! おすすめの書籍19選

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経済学関連のおすすめの書籍をランキング形式にしてみました。

この得点は独自の採点基準で付けています、これから勉強を始めようと思っている方、現在書籍などを探している方の参考になれば幸いです。



2016年7月9日新着追加


19位 ヤバい経済学  95.7点

題名とは対照的に非常に科学的
こういったものを生きた学問というのだろう。もちろん、正統的な話題を取り上げる経済学が死んだ学問であるとか、現実的でないといいたいわけではない。世の中のどのような活動にも経済学のアプローチが通用するということだ。

大半の経済学者が正面から取り上げないようなヤバい題材を経済学的なアプローチで分析する。従来の手法を用いて新しい角度から眺め直すことにより、従来の手法の正しさをさらに証明すると同時に新しい世界の姿を垣間見ることができる。

本書の価値は経済学の限界を広げ、その有効性をさらに実証したことにあるだろう。本書を読んで感じたのは題名や取り上げるテーマとは対照的に研究手法は非常に正統的であるということだ。

著者は常識や思い込みにとらわれず、自由に対象そのものを分析していっている。そこに一見意外と思えるような事実が明らかになる。銃によりもプールで死ぬ可能性の方が高い、中絶と犯罪率には関係がある、ヤクの売人は儲かるのか、学校の先生やスポーツ選手のインセンティブはどこにあるのか。

インセンティブや情報の非対称性、データマイニング、環境の重要性・・・これまで幾度となく取り上げられてきた。題材は新味にあふれているが、手法は常識的であり、信頼性が高い。

文中にも触れられているように数値やデータが不足して推測やエピソードで補わざるを得ない部分もあるが、経済学や社会学の領域から逸脱するほどのものではない。それよりも根拠のない思い込みの方がよっぽど非科学的である。

本書は正統的な経済学の書である。経済学の対象となる事象はまだまだ世界にあふれていることを明らかにしてくれる書である。
出典 Amazon.co.jp : ヤバい経済学 [増補改訂版]

18位 エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと 95.8点

生きる上での必読の書
「自分が奴隷だと気付いた者はもう奴隷ではない」といいますが、自分自身、つい最近まで現在の貨幣制度、銀行、利子というごく当たり前に存在していたもの(常識)に対して、なんの疑いを持つことも無く、生きてきました。

エンデの底知れない優しさ、そして誰も今のこの仕組みに気付かないやるせなさ、そういったものが本を通して伝わってきます。しかし、生まれる前から存在している常識とされているものに、疑いを持つこと、これは至難の業です。

高い教育レベルの人であればあるほど、この「洗脳」に気付くことは難しいと思います。「信じる、信じないの問題ではない。算数の問題。必ず今の貨幣制度は破綻する」涙を流して訴えていた女性学者の姿が印象的でした。

破綻の先にあるのは、どういう世界でしょうか。
出典 Amazon.co.jp : エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)

17位 【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める! 95・9点

要点を押さえたピケティ本
これ1冊でピケティを完全理解できるのかは分からない。だが、人口、GDP成長率といったデータの重要性は非常によく分かる。また、そういったデータが格差とどのように関連しているのかも理解できる。

ピケティの入門書としては、まさに必要充分な内容だろう。また、客観的に書かれており、アベノミクス批判などに引っ張っていかない点も◎。類書には、明らかにバイアスがかかったものも多いので。
出典 Amazon.co.jp : 【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める!

16位 発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 96.4点

読みだしたたら止まらない!ちくま学芸なのに!
 小説なら文庫本を買ってやめられなくなって、一気読みなんてことはざらですが、ちくま学芸のラインナップではまれなことでしょう。岩波の青帯白帯ならなおのこと。ところが、どっこいこの本は途中ではやめられませんね。

電車の乗り換えの時に本を閉じるのが惜しいくらい引き込まれます。ジェイン・ジェイコブスはその筋で超有名な割には、なかなか入手困難でしたが、この名著が文庫本で出たことは、ありがたいですね。

 文化の発展段階における都市の先行説をはじめ、目からうろこの論点はいろいろあるのですが、経験的に納得感の高い論点を一つ上げれば、第10章あたりです。

 日本の諸都市はそれぞれが輸入置換都市として模倣可能な輸入品を模倣し互いに新しい種類の輸出品の市場になり、もちつ持たれつの関係で発展したというところです。

われわれ戦後から高度経済成長時期の記憶を持つ者は、かつてあらゆる工業製品に舶来品と国産品が併存していたことを覚えています。

たとえば自動車、伊藤忠が輸入するバリバリの外車から、日野がライセンス生産した半分国産のルノーいすゞライセンス生産したヒルマン、そして純国産の今やピンクになってしまったクラウン、そういったラインナップから、お金のあるものは外車、一般庶民は、ライセンスか国産車を選びました。

電気製品でもかたやジーメンス、フィリップス、テレフンケン、RCA、GEは高嶺の花、ナショナルか、東通工で我慢しなければなりませんでした。食品だって、ゼネラルフーズのバヤリースが舶来の香りを漂わせれば、純粋国産の三ツ矢サイダーが対抗する。

こういった、舶来、国産の対抗図式を空気のように当たり前に感じて育ってきました。この本を読めば、それがきわめて例外的で奇跡的なことであったことが今更ながらわかります。

あんな光景は世界中のほとんどの国民にとって、全然当たり前のことではないんだということに愕然とするのです。

エストニアに行ったときに本屋に入って、エストニア語の本すらほとんどなく英語の本ばかりであったり、まあそれは経済規模の小ささから言って仕方がないかもしれませんが、アイルランドで、スーパーの他愛もない工業製品、たとえば歯磨き粉や洗剤が全部メイドインイングランドであったことを思い出したのであります。

ほんの一部の工業製品しか自前では作れなくて、それ以外の工業製品は輸入品が当たり前の国がほとんどなのです。たとえば、現在、時計の機械式ムーブメントが作れる国は、スイス、日本、ロシア、中国、インドぐらいしかありません。

私たちが、国産の時計と、舶来の時計を店頭であたり前のように選べることは本当に奇跡的なのです。
スミス、リカードの説いた分業の意味、そして今問題のTPPなどを考える際の必読文献ですね。まあとにかく一読ください。

目から10枚ぐらいうろこが落ちます。
出典 Amazon.co.jp : 発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)

15位 ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階 96.7点

衰退の芽は早期に発見でき、その歩みを逆転させることも可能
「一発逆転にすがるサイクルから早く抜け出すほどよい結果が生まれる。回復への道は何よりも、健全な経営慣行と厳格な戦略思考に戻ることにある」。

無敵に思われた企業がなぜ衰退するのか調査した結果と、悲劇的な事態を避ける指針についてまとめた本である。衰退の典型的パターンとして以下の5つの段階を挙げ、多くの具体例を交えながら解説を行っている。
第一段階:成功から生まれる傲慢
第二段階:規律なき拡大路線
第三段階:リスクと問題の否認
第四段階:一発逆転策の追求
第五段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅

エームズとウォルマート、メルク、HP、IBM、ベスト・バイ、TIとモトローラ、スコット・ペーパー、ゼロックスニューコアファニーメイ、バンカメ。多くの企業が分析の対象となっている。本文でも折に触れて紹介されたり、後半の付録の部分でさらに詳しく取り上げられている企業もある。

苦しいときには個性的で派手なリーダシップを持ったカリスマ性のある人物に惹かれやすいし、一発逆転の手はないかと考えがちになる。
だが、本書の分析結果は、そのような考え方には否定的である。
偉大な組織の指導者は長期にわたって進歩を促す仕組みを作っていて企業理念とマッチしており、カリスマ性とはむしろ無縁なことが多い。
特効薬にすがろうとするのは危険な傾向であり、経営規律を固守する姿勢が回復や上昇と相関する。

「成功とは、倒れても倒れても起き上がる動きを果てしなく続けることである」。

見た目は厚い本だが、行間が広くて文字の周囲に空白が多く、あっさり読める。
本棚が大量の本で溢れかえっている身としては、これならもう少しコンパクトにして欲しかった。ただ、伝えたいメッセージははっきりしており、内容はとても良い。
出典 Amazon.co.jp : ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階

14位 シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」 97.4点

ノイズをかき集めても、予測はできない
本書では、シグナル(信号)とノイズ(雑音)との区別をすることの難しさが繰り返し説明されます。
人間というのは、ランダムなノイズの中にパターンを見いだしてしまう傾向があり、このために、分析対象のデータは解釈する人間によって都合の良いストーリーを語ることが多いとのこと。
本書では一貫して、このことによる「予測」の難しさとその対応方法について語られています。

ビッグデータ」ブームが沈静化し、「スモールデータ」などという新たなバズワードが生まれつつあります。
そんな昨今、データの量や精細さによって分析や予測を計算機に丸投げすることには限界があり、それを取り扱う私たち人間の役割が重要であることを気付かせようという本書の存在は有意義です。
出典 Amazon.co.jp : シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

13位 マンキュー経済学 II マクロ編(第3版) 97.5点

経済学の本
経済学を学んでからずいぶん経ちましたが、再度改訂版がでたので購入してみました。経済学を学びたい方、よい本です。
出典 Amazon.co.jp : マンキュー経済学 II マクロ編(第3版)

12位 世界一受けたいお金の授業 97.5点

最初の一冊には最適な本

お金のことを分かりやすく勉強をし始めたいけど、どこから手をつけたらいいのか分からない方にぜひお勧めです!
新聞の切り抜きからこのその会社が本当にひどい状態なのかどうかを知るにはどうしたらいいのか。
家計を感覚ではなく、視覚的に理解し将来のためにどのように「舵をとる」には等。

自分の子供が世の中のお金の流れに興味を持ったときにまず薦めたい一冊だと思いました。

逆に、ちょっとでも経理の勉強をしたことがある方にはものたりないのかも?(決算書が読める方等)と思いました。

私は全く分からないのでとても参考になりました!!
出典 Amazon.co.jp : 世界一受けたいお金の授業 三笠書房 電子書籍

11位 14歳からのお金の話 97.5点

14歳からのお金の話

14歳からのお金の話

面白かった

普段、マンガ以外、本を読む週間のない子(14歳)でしたが、あっという間に読んでしまい「面白かったかも」と。
池上さんの本は読みやすかったようです。
他の池上さんの本も購入し、3冊ほど読んでおります。
出典 Amazon.co.jp : 14歳からのお金の話

10位 ミクロ経済学の力 97.5点

ミクロ経済学最強テキスト
本書は、ミクロ経済学をわかりやすく高度なレベルまで読者を導いてくれます。
価格理論の解説では、各種理論に始まり、厚生経済学の第一定理、極限定理、第二定理の証明、外部性の財の取り扱いなど大学院テキストを思わせる高度な内容をとにかくわかりやすく丁寧に解説しています。後半のゲーム理論と情報の経済学の取り扱いは、若干軽めですが、入門から中級レベルでは必要十分な内容です。
また直観的理解を養うための色々な工夫(多くの図表や事例)がなされており、読者は厳密なミクロ経済学体系の中に現実社会との関連を理解することができます。
読者の興味や好奇心を掻き立てながら、充実したミクロ経済学の内容を理解できる素晴らしい教科書だと思います。
学部教育のみでなく、各種資格試験の基本書としての使用にも最適です。
神取教授の演習書で勉強がしてみたいし、ゲーム理論のテキストも読んでみたいと、ついつい続編を期待してしまいます。
出典 Amazon.co.jp : ミクロ経済学の力

9位 ゼミナール ゲーム理論入門 97.6点

かなりの出来栄えです
 経済学のみならず法律、経営学などにも応用されて今やマイクロ経済学のテキストではゲーム理論一般均衡理論に取って代わって主役を担っています。
然し、これまで出版されていたテキストは何か物足りなく、抽象的、あるいはサッパリ内容がわからなくて途中で挫折してしまう人が多かったような気がします。
然し、本書はそう言うことを全くと言って良いほど払拭してくれるテキストです。
これでもかと言うほど丁寧に解説されています。
かといって手は全く抜いていないところが驚嘆に値します。
経済学のみならず社会科学を学習している人にも充分に読みこなせる内容になっています。
入門とつくものでここまで丁寧でしかも高度なところまで持ってくれるテキストは他にありません。
ゲーム理論を学習するなら必読です。
巷に流布するゲーム理論の本を読むのならば本書を強く薦めます。
出典 Amazon.co.jp : ゼミナール ゲーム理論入門

8位 らくらくマクロ経済学入門(改訂版)  97.7点

急がば回れ

公務員試験のために購入。
いきなりスートレやスー過去で大丈夫な人はそれでいいんですが、私はとにかく経済学が苦手だったので急がば回れ、でまずこれをしっかりこなしました。
ちゃんと「分からない人に分かってもらう」つもりで作られている本だと思います。
出典 Amazon.co.jp : らくらくマクロ経済学入門(改訂版) (QP books)

7位 速習!マクロ経済学―試験攻略入門塾 97.7点

初級~準中級マクロの本では最高の分かりやすさ!

今までに私は以下の本を使ってマクロを勉強していました。
(大学の授業で使う教材を真面目に全て買っていたので、少し多めですが。笑)

マクロ経済学 第2版
マンキュー マクロ経済学(第3版)1入門篇
マクロ経済学
マクロ経済学のナビゲーター 第3版


どれも評判がよく、私自身内容には非常に満足しています。
どれか一冊持っておいて損はないでしょう、もちろんこの「速習マクロ経済学」とセットで。

断言しましょう、石川秀樹の「速習マクロ経済学」はこの中で1番分かりやすくて面白いです。
特にビデオ講義が本当に素晴らしく、1週間もあれば全ての範囲を網羅できるのではないでしょうか。
本の内容としては上にあげた4冊と大して変わりませんが、値段も2400円と安くてビデオもついているこの本が最強だと私は思います。
大学生の方は1度図書館で借りてみてはいかがでしょうか、私はそれで買ってしましましたよ。笑

☆この本の対象者
・院試を考えている学部生⇒MARCH大学院までならこれ+過去問研究で対処可能。早慶は少し厳しいかもしれませんね。一橋東大京大はこれよりも確実に難しい中谷マクロ、二神・堀マクロもやるべきでしょう。
・EREの受験を考えている⇒このほんで基礎を固めて過去問を暗記するくらいやり込む。似たような問題が何回も出ているので、パターンに慣れましょう!
・公務員を志望している方⇒国家総合職の経済は辛いですが、それ以外なら十分にこの本で対処可能です。過去問と照らし合わせながらがいいと思います。この本を終わらせたら「スーパー過去問ゼミ」にいきましょう。

誤植が多いとの指摘がありましたが、それは事実。筆者のHPから一覧をダウンロードして自分で直して使っています。

他の方も書かれていましたが蛍光ペンを使うので、用意しておきましょうね!
出典 Amazon.co.jp : 速習!マクロ経済学―試験攻略入門塾

6位 いま生きる「資本論」 97.8点

千年王国を待ちながら

「私は千年王国を待っているのかもしれません」とふと漏らす佐藤さんの、キリスト教徒らしい義侠心(という言葉はヘンでしょうか)、勉強好きなスポーツ少年という趣きのある親切心、絶望をくぐり抜けるズルイ術を「ズルイやり方だけれど」と言いつつ受講生たちに教えていく真摯な態度に打たれました。
資本論」を革命の書としてでなく、資本主義の内在的論理を鮮やかに抽出した書として説明していきますが(宇野経済学を援用したこの講義は実に解りやすく、かつゴシップ・放談的な面白さもたっぷりあります)、ふと、佐藤さんは共産主義的ではない、別の形での(千年王国的な?)革命をどこか切実に夢見ているのではないかと感じてしまいます。
その内実や当否よりも、そこから滲み出る佐藤さんの熱さ、受講生への丁寧さ、世界との向い合い方が、もろに胸に残ります。
その夢想ゆえか(マルクス著作が実はそうであるように)、文芸的な香りもしてくるのです。
いっそ、言っている内容よりも、それを伝えようとする姿こそが感動的だ、と言った方がいいかもしれません。
いや、むろん内容も、講義スタイルの取っつきやすそうな見た目よりもずいぶんと持ち重りする充実ぶりなのですが(少なくとも「資本論」第一部についてはじっくり聞かせますし、以後も駆け足ながら第三部末尾の「諸階級」のところまで論じていきます)。
数多い彼の著作の中でも、読み返すことが多くなりそうな一冊でした。
出典 Amazon.co.jp : いま生きる「資本論」

5位 予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 97.9点

ユニークな実験と巧みな語り口

 著者のダン・アリエリーは、行動経済学ユニークな実験を考案し、またその内容をおもしろく伝えられることで有名な研究者である。
先日NHK Eテレで放送していた「白熱教室」で、彼の話のおもしろさを実感した人も少なくないのではないか。
 さて、行動経済学の示すところによると、人間は不合理な存在である。
しかも、たんに不合理であるだけでなく、(この著者の言葉を使えば)「予想どおりに不合理」でもある。
つまり、人間の不合理な行動には、予測可能な、一貫したパターンが認められるというのである。
本書は、そうした「予想どおりに不合理」な行動を、15の観点からわかりやすく解説していく。
 トピックをひとつ紹介しよう。
アリエリーが行った有名な研究に、性的興奮時の行動に関するものがある。
身に覚えがある人もいるかもしれないが、わたしたちは性的興奮状態にあると、冷静な状態のときには予測もできないような行動をとりがちである。
実際、アリエリーらが実験してみると、性的興奮のただ中にある人は、「キスだけでは不満になると思いますか?」「嫌いな人とのセックスを楽しめますか?」などの質問に、そうでないときよりも有意に多く「はい」と答えたという。
さて、この実験結果も興味深いが、もうひとつ興味深いのは、〈ではこの実験をどのように行ったか〉だ。その点については、ぜひ本書6章を読んで確かめてほしい。
 それ以外にも、「なるほど」と感心しまうようなトピックが本書には満載である。
「このページ数は冗長だ」という意見もあるようだが、著者の軽快な冗談も織り交ぜられながら、最初から最後まで充実した内容であることは間違いない。
文庫版の解説を書いている大竹文雄氏も述べているように、「行動経済学ってなに?」という人にとっては、はじめの一歩として本当に最適の1冊であると思う。
出典 Amazon.co.jp : 予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

4位 入門経済思想史 世俗の思想家たち 98.0点

経済学は世につれ、世は経済学につれ、と「考えさせる入門書」

時代が経済学をつくり、経済学が時代をつくる。
アダム・スミスからマルクスケインズシュンペーターまで、代表的な経済学者の伝記と思想を紹介する、知的面白さに溢れた経済学の入門書。

ハイルブローナーは、経済学における「ビジョン」の重要性を指摘するが、時代、社会を読む「視点」の大事さを教えられると同時に、経済学者たちが提示した「視点」に思考をいかに縛られていくかも教えられる。
アダム・スミスマルクスケインズなど、かれら経済学の革命家たちが提示した「思想」に、知らず知らずのうちに経済や社会の見方を縛られていることにきづく。
そうした「常識」で、いまの経済システム、社会システム、政治システム、企業システムを理解できるのか、もっと勉強しないといけないな、と思ってしまうところまで考えさせるところがすごい。
最高の経済学入門書。
出典 Amazon.co.jp : 入門経済思想史 世俗の思想家たち (ちくま学芸文庫)

3位 機械との競争 98.2点

人間から、コンピュータを引き算する未来

コンピュータが人間から仕事を奪うという指摘は、最近では珍しいものではなくなりました。
ネットや書籍ではもちろん、ビジネス関連の雑誌でも、そうした時代に生き残る方法が大きな話題になっています。
そんな中、本書に出会いました。

本書も、雇用をともなわない経済成長の実態を明らかにしつつ、情報技術の指数関数的な成長が、人間から仕事を奪っていく姿を描き出しています。
そこまでは「またか」と憂鬱な気持ちになる話なのですが、本書の中には、類書にはない、希望の種がしこまれていました。

・1997年、人間最高のチェスの名手であるガルリ・カスパロスはディープブルーに敗れた。
ディープブルーはIBMが1000万ドルを投じて開発したスーパーコンピュータで、チェスのための専用プログラムが搭載されている。(p109〜p110)

僕自身も、何度もブログやSNSで、コンピュータが人間の仕事を奪うという可能性はもはや可能性ですらなく、ほとんど確実な未来であるといった主張をしてきました。
それは失業率100%という、働かなくても生きていける社会が実現するまでの通過点ではあるものの、そこに至るまでの大混乱を思うと、暗い気分になっていました。しかし、ここからの本書の記述は、多くの人が読むべきだと感じたのです。

・この大ニュースは全世界で報道されたが、その後の経過にも注目していたのは主にチェスマニアだけだった。
そのため大方の人は知らないと思うが、現在世界最強のチェス・プレーヤーは、実はコンピュータではないのである。
人間でもない。
では誰なのか―コンピュータを使った人間のチームである。(p110)

コンピュータと人間のチームは、コンピュータに勝つことができるという事実は、非常に刺激的です。
この状況がいつまで続くのかはわかりませんが、一つの希望であることは間違いないでしょう。

・「優勝者は、アメリカ人のアマチュアプレーヤー2人と3台のコンピュータで編成されたチームだった。2人はコンピュータを操作して学習させる能力に長けており、これが決め手になったと考えられる。対戦相手にはチェスのグランドマスターもいたし、もっと強力なコンピュータを持つチームもいたが、すべて退けた。(中略)[弱い人間+マシン+よりよいプロセス]の組み合わせが、一台の強力なマシンに勝った。さらに驚いたことに、[強い人間+マシン+お粗末なプロセス]の組み合わせをも打ち負かしたのだ」(p110〜p111)

面白いと感じたのは、コンピュータとチームを組んで勝てる人間というのは、必ずしもその世界の専門家でなくてもよいという事実です。
もちろん、チェスの事例だけをもってして「経済のどのシーンでも有効」と結論づけるのは、ちょっと強引ではあります。
しかし、ここには確かに希望があります。

これまで専門家と認められる人たちは、その専門分野の「知識と処理能力」で戦ってきました。
ところが「知識と処理能力」では、世界チャンピオンレベルの専門家であっても、コンピュータには勝てない未来が(おそらくは)すぐにやってきます。
ですが、恐ろしく高性能なコンピュータがそこらじゅうに転がっているような近未来において、人間はコンピュータに負けっぱなしなのかというと、そうでもなさそうだというの、すごくないですか?

未来の世界においては「知識と処理能力」は、安価であきれるぐらい強力なコンピュータとして、コモディティー化しています。
ですが「コンピュータを学習させる力」は、コンピュータ自身では(しばらくは)持ちえないでしょう。では「コンピュータを学習させる力」とはいったい何なのか。
それはまだわかりませんが、東大の入試を突破できるコンピュータの開発プロジェクトが動いている今、少なくともIQで表現されるような知的能力ではないでしょう。

これは直感なのですが「コンピュータを学習させる力」とは、人間からコンピュータを引き算して残るもの、すなわち人間の感情なのではないでしょうか。
好きとか、嫌いとか、面白いとか、面白くないとか、そうしたことの価値が大事になってくるのではないかと感じます。
近代社会では、感情は理性の奴隷であるべきでした。
これが終わり、僕たちは「感情の世紀」に向かおうとしているのかもしれません。
出典 Amazon.co.jp : 機械との競争

2位 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ 98.2点

実行すれば本当に金持ちになれる

一般的に「金持ちになれる」という話は、頭の弱いカモを騙して「自分も金持ちになれる」と思い込ませて良い気分にさせるが、実際は何の役にも立たず、絶対に金持ちになれないものが多い。
しかしこの本は全くその逆だ。
本書を読んで「自分も金持ちになれる」と思う人は殆どいないハズだ。
何故なら書いてある手段の多くは自分で会社を立ち上げてオーナー社長にならないと実行できないからだ。
そして自分で事業を起こして本書の知識を利用すれば本当に金持ちになれる(得する)。
普通の儲かる方法は、それが広く知られると競争が激化して程なく儲からなくなるが、国家が税金をバラ撒いている黄金の羽根は12年後の現在でも概ねそのまま使える。

きっと読者の大部分であるサラリーマンは、自分が損な役回りをさせられていることを知り不快に感じるだろう。
しかし、サラリーマンこそ本書を読むべきかもしれない。
いつか起業する機会に巡りあったとき、或いは起業せざるを得なくなったときに、本書の知識があれば、現実の問題を解決でき、独立する不安と対峙できるようになるだろう。
少なくとも私は本書オリジナルを読んでいなければ起業に踏み出せなかったに違いない。

レビューに「内容が変わらない」とか「前作を読めばいい」とかあったので、手抜きでガッカリな改訂になっているのか?と心配していたが杞憂だった。
確かに改訂が社会保障制度など経営者にならないと活用できない部分に多く、不動産、生命保険などサラリーマンでも利用できる部分では少ないというのはあるが、新しい法律改正、制度変更などに対応しているのはもとより、「貸付金を返済して所得をゼロにする」という驚きの手段も紹介されていた。
「再掲載した」という部分でもそのままではなく現状にあわせた細かな改訂が多数あった。
出典 Amazon.co.jp : お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ

1位 ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える 98.8点

ビッグデータ解析にすぐにでも取り組みたくなる一冊


ビッグデータに関する書籍が非常に多く出版されています。

日々、データ解析に取り組む中で、ビッグデータ解析分野の動向も合わせて注視していますが、いくつか読ませて頂いた中で、最もビッグデータの概要、全体像を明確に定義し、具体的イメージを抱くことができ、データ解析にすぐにでも取り組みたいと感じることができた一冊です。

この本は、来るべきビッグデータ時代を迎えるための指南書の位置付けとして書かれています。
データ集計の歴史を具体例をあげて解説しながら、ビッグデータに関する変化、ビッグデータ活用の成功事例がまとめられています。
「データの量により、本質が変わる。」「データの正確さ、依存症からの脱却」「データフィケーション」「データのオプション価値」など、いくつも納得させられるビッグデータの捉え方、考え方が集積された本だと感じました。
個人的には、海図を作り上げるために、船舶の航行ログと数千人の航海士への調査を行い、収集したビッグデータの検証と整理に取り組んだ、Matthew Fontaine Maury 氏の具体的事例のくだりが非常に興味深い内容でした。
個人的な意見で恐縮ですが、データ解析に携わる方へお勧めの一冊かと思います。
出典 Amazon.co.jp : ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える

ランキング外おすすめ本

そうだ、星を売ろう

温泉旅館で働く新人・諸星明は、衰退する温泉郷の立て直しに挑戦する。

しかし周囲は無関心。

過去の成功体験が忘れられない反対派もいる逆風のなか、諸星と数人の仲間で始めた「ディズニーを超える」という挑戦は、「売れない時代」の新しいビジネスモデルを創りあげていく。

ヒトなし、カネなし、モノなしの限られた状況の中、諸星は新規事業を成功できるのか?

長野県・阿智村で実際に起きた実話に基づくビジネス物語。
ジョン・P・コッターの「企業変革の8ステップ」を中心に、ダニエル・ピンク『モチベーション3.0』、ジェイ・B・バーニーの『企業戦略論』、『ゼロ・トゥ・ワン』『アダプト』『リーンスタートアップ』『競争優位の終焉』など最新ビジネス理論を網羅した、ストーリーで「企業変革」が学べる1冊。



USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

2015年10月には過去最高の月間175万人を集客し、USJの3倍の商圏人口に陣取る東京ディズニーランドをも超えて、単月ではあるが、ついに集客数日本一のテーマパークになった。

USJはなぜ復活し、大成功をおさめることができたのか?

なぜ次から次へと新しいアイデアが出てきて、なぜやることなすこと上手くいくようになったのか?

その秘密は、たった1つのことに集約される。

USJは、「マーケティング」を重視する企業になって、劇的に変わったのだ。